不動産のまめ知識

オーナー座談会「なぜ、リノベーションを選んだか」

  • 2015.11.13
前回は老朽化した物件の活用法としてリノベーションを紹介しました。

http://www.daiichi-fu.co.jp/tips_detail/88274?from=%2Ftips_list

今回は、リノベーションをすることで満室にしたオーナーS様の、その経緯を座談会形式で紹介します。

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司会 Sさんは最近、リノベーションをして満室にしたとお聞きしました。

その経緯(いきさつ)をお話しください。

S 物件は親から引き継いだ、築38年のRC増4階建てです。

上場会社に社宅として一括で借上げてもらっていました。

ご多分に漏れず半年前に解約の連絡あり、壊して建替えるかどうか随分と迷ったのです。

F どんな間取ですか?

S 56㎡の3DKが24戸のマンションです。

6畳の和室が2つ、洋室は玄関の横の北側の4.5畳で、浴槽は小さくバランス釜で、台所は瞬間湯沸かし器で洗面からお湯も出ません(笑)。

お世辞も言えないほど厳しい条件ですよね。

社宅の借上げだから助かっていました。

F 建替えでなくリノベーションを選んだ理由は何ですか?

S 専門家のアドバイスを受けながら検討しました。

ひとつは、どちらが経済的効果が高いか、という判断で、もうひとつは、リノベするとき、どこまで現状を変更することが出来るかの判断です。

建物の構造や建て方によっては、間取を大きく変えたくても制約があると説明を受けましたので。

B 興味のある話ですね。

もっと詳しく聞かせてください。

S 建替える場合は、「どんな建物が建てられるか」が重要ですよね。

まず日影規制があるので4階建て以上は建てられないことが分かりました。

この地域は駐車場、駐輪場、ゴミ置き場等の付帯義務があるそうですが、これらは当然に必要なので問題にはなりませんでした。

ただし建て替えには、リノベーションした場合の倍以上の費用がかかります。

土地代を含めないで計算しても表面利回りが15%程度でした。

B その新築計画の間取は?

S 駅から12分の立地なので1Kは難しいと判断しました。

1Kタイプなら、もう少し良い利回りが出せそうでしたけど。

なのでカップルかファミリー層向けですね。

Т 建物の構造や建て方によって、リノベに制約があると仰っていましたが?

S 築38年ですから、間取や設備が今のニーズにまったく合っていませんよね。

だから、単に3DKを2LDKにしたり、和室を洋間に変えるだけの工夫では、投資したお金を回収できるほどの稼働率を期待できないと思いましたが、管理会社の提案は、そのような安易な方法ばかりでした。

僕は柱と壁と天井だけ残して、すべてを変えるくらいのリノベでないと戦えない、と考えたのです。

 

B 建物によっては、思い通りの変更が出来ない場合があるのですか?919422a82e8e5844b659e477bce9c6e6_s

S 専門家に聞いたら、色々と制約があることが分かりました。

まずRC造の中にも、柱や梁で建物を支えるラーメン構造と呼ばれるタイプと、壁で支えている壁式構造というのがあるそうです。

この壁式構造だと、撤去することができない壁(耐力壁という)が配置されているため、希望した通りの間取り変更ができないことがあるのですね。

僕の物件は、一般的なラーメン構造なので間取変更はOKでした。

B まだ他にも制約があるのですか?

S 部屋はコンクリートの天井と壁と床に囲まれていますが、それらが二重か、それとも直(じか)かが大きな問題なのです。

K 直(じか)とは何ですか?

S 下と上の階の間にコンクリートの床(スラブという)がありますが、部屋の床が、このスラブに直(じか)に貼られている場合が、特に昔の建物では多いそうです。

天井も同じで、上の階の床スラブに直接クロスを貼っている仕様を「直天井(じかてんじょう)」と呼ぶそうで、昔の建物には多いのだそうです。

Т 音とか直接に伝わりそうですね。

S 音の問題もありますが、もし床も天井も直(じか)なら、配管や配線がコンクリート内に打ち込まれている、ということになるので、変更するのが難しくなります。

B それで、直(じか)だったのですか?

S 天井は二重になっていましたが床は直(じか)でした。

配管は下の階の天井裏にされているので、もし工事をするときは、下のお宅にお邪魔しないとできない仕様です。

社宅で貸していたので問題にはならなかったのですね。

このままで賃貸するのはマズいので、リノベで床を二重に上げて、その中に新しい配管を通す計画で検討しました。

そのため少し天井が低くなりますが、ギリギリの線でクリアできました。

K それ以外にも制約がありますか?僕も築25年のRC造があるので心配になってきました(笑)。

S パイプスペースの位置ですね。

給排水用の配管やガス管などの配管スペースのことですが、キッチン等からの雑排水とトイレの汚水を分けるので、ひとつの住戸に2ヶ所以上あるのが普通だそうです。

自由に間取を変更できると言っても、パイプスペースと水回り設備の位置を、大きく離すことはできないそうです。

B 排水用の配管は、詰まらないための勾配が必要ですから、横に長くなるのは問題なのですね。

S これらを検証して、思い通りの工事が出来そう、ということが分かりました。

建物は構造的に、あと30年40年は持つということですし、カップル向けに徹底して拘(こだわ)った間取と仕様にすれば、築年数の古さはカバーできると思ったので、今回は建替えでなくリノベを選んだ、という次第です。

F リノベ工事をしましょう、と言っても単純ではないのですね。

もし、大掛かりな間取り変更ができないときは、リフォームの範囲で、魅力のある部屋に再生できるかどうかを検討するワケですね。

S そうですね。

リフォームだけで築38年のマイナスを埋めて戦えるかどうかの判断が鍵になりますね。

外観が綺麗になって、設備がすべて新しくなって、リビングルームが広くなっただけなら、もっと築年数の新しい物件は一杯あります。

それだけで多額の費用をかけるのは、僕は不安を感じたのです。

何といっても築38年ですからね。

司会 Sさん。

貴重な体験をお話しいただいて有難うございました。

 

いかがでしたか?

第一サービスでもアパート・マンションのリノベーションを承っております。

リノベーションに興味があるオーナー様、施工事例をご覧になり、ご検討ください。

http://dapart.wpblog.jp/
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