STAFF COLUMN 中安 希美のコラム
「賃貸住宅修繕共済」について

「大規模修繕」というと、みなさんどんなイメージがあるでしょうか?
外壁塗装、屋上防水・・・大規模な改修工事=大きなお金が動きます。
区分所有建物・・・いわゆる分譲マンションの「修繕積立金」とは、区分所有者が毎月支払・積立されますが、建物を保全する目的として使われるため経費として認められています。
一方で賃貸物件の場合はどうなんでしょうか?
これまで、賃貸物件の場合はそういった制度は一切ありませんでした。外壁塗装に屋上防水や屋根の工事等、一般的な「大規模修繕」とは、壁や床の貼り替えをする場合と比較してもかかる費用は桁違い💦
大規模修繕に向けて計画を立てている方は圧倒的に少なく、突発的な大雨や雨漏りで予定より早く工事を行う必要が発生し、急な用立てが必要になるか、修繕積立金の代わりに別口座に移して貯金しておく・・・そういったケースが多いのではないかと思います。しかし、今回の法改正により、賃貸住宅でも修繕にかかる積立共済の積立金が経費として認められるようになった画期的システムが「賃貸住宅修繕共済」です。
将来的に発生する大規模修繕に対し、計画的に備えをする賃貸物件オーナーのための共済制度で、所有する賃貸住宅に劣化が生じ、一定の工事を行った際、その修繕資金に充当するための共済金を支払う業界初の制度で、この制度の最も大きなポイントは、掛け金全額を経費算入できる仕組みにあるということです。
賃貸物件の維持管理の為には大規模修繕は避けて通ることができないものですが、まとまった資金調達ができない場合、本来やるべき予定年数を経過していても工事を先送りにする可能性があり、建物及び入居者に損害が発生する可能性も否定できません。しかしながら、
積立金が経費計上できることで、適切な建物の管理保全のための工事をおこなうことができます。
賃貸オーナーに対するメリットが大きいのはいうまでもありませんが、建物管理の健全化→建物の寿命が延びる→入居者の退去抑止にも繋がります。
「賃貸住宅修繕共済」は代理店登録している不動産業者を通じて加入することができ、当社もその1社です。
先日講師をお招きし、当社田町店にて小規模のオーナーセミナーを開催致しました。次回同内容のセミナー開催日は未定ですが、ご興味ある方はぜひお声掛け下さい。