STAFF COLUMN 前田広太郎のコラム
AI時代に、人間にしかできないこと

ここ数年で、AIの進化は本当にすさまじいものになりました。
私自身、今では複数のAIアプリを日常業務に取り入れ、資料作成や文章作成、情報整理など、さまざまな場面で活用しています。正直なところ、仕事の効率は以前とは比べものにならないほど上がりました。
2023年〜2024年頃のAIは、まだ「便利だけど、最後は人間が直さないといけない」という印象が強かったように思います。
回答の精度にもムラがあり、「ちょっと惜しい」という場面も少なくありませんでした。
しかし今は違います。
分野によっては、人間よりAIのほうが優れていると感じる場面も増えてきました。
AIの強みは、常に一定水準以上の成果を出せることです。
疲れませんし、感情にも左右されません。
体調によってパフォーマンスが落ちることもなく、安定した品質で仕事をこなしてくれます。
一方で、人間には“ムラ”があります。
集中できる日もあれば、なかなか頭が回らない日もある。
感情や体調によって判断力が鈍ることもあります。
だからこそ、これから私たちが考えなければいけないのは、
「AIに勝てるか」ではなく、
「人間には何が求められるのか」ということではないでしょうか。
私は、その答えを考えるうえで、二つの視点が大切だと思っています。
一つ目は、AIには任せてはいけない仕事。
二つ目は、AIにはできない仕事です。
例えば、人の感情に寄り添うこと。
責任を背負って決断すること。
相手の表情や空気感から、本音を察すること。
そして、正解のない状況で最後に腹をくくること。
こうした部分は、AIがどれだけ進化しても、人間にしか担えない価値として残り続けるのではないかと思います。
その象徴的な出来事として、私は「ハドソン川の奇跡」を思い出します。
2009年、アメリカで旅客機が鳥との衝突によってエンジン停止に陥る事故がありました。
通常であれば、管制塔の指示に従って空港への帰還を目指す場面です。
しかし機長は、その極限状態の中で状況を瞬時に判断し、マニュアルにもない“ハドソン川への緊急着水”を決断しました。
結果として、乗客乗員155人全員が生還しました。
AIであれば、膨大なマニュアルや手順を高速で処理し、合理的な判断を導き出すことはできるかもしれません。
ですが、極限状態の中で「余計なプロセスを捨てる」という決断は、単なる計算だけではたどり着けないものだったのではないでしょうか。
AIは、常に80点や90点を安定して出すことができます。
しかし人間は、普段はムラがあったとしても、極限状態で120点の結果を出せることがあります。
私は、そこに人間の本当の価値があるように感じています。
これから先、AIはさらに進化していくはずです。
仕事の多くは効率化され、人間の役割も少しずつ変わっていくでしょう。
だからこそ私たちは、「AIに仕事を奪われる」と恐れるのではなく、
AIを使いこなしながら、人間にしかできない価値を磨いていく必要があるのだと思います。
効率だけではたどり着けない答え。
合理性だけでは救えない人。
そして最後に責任を背負い、決断する覚悟。
それこそが、AI時代において、ますます求められる“人間らしさ”なのかもしれません。

※コラムのイメージ画像はAIに作ってもらいました。すごいですよね(笑)








